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ブライスと師走 [文書き]


色々写真を撮る。

洋服作りも最初よりは上手くなってきた。
詳しい事はmixiで書いたからそっちよろ(見れない人いっぱいいるよ!?

先週(今週?)からHPで師走に向けてのお題始めました。
すごく久しぶりに色々書いてるのでだんだんおかしくなりました。
というかテーマからおかしいです。終わる自信がありません。(ぉい

お題は「マンゴー」でしたが没になった部分↓(少しオタクとシモネタ
「あ、僕、マンゴー結構好きだな。」
僕と言ったのは隆太だったが、特に誰も気にしない。変わった一人称を使うのはそれをキャラとしているからだと思われているからだ。
「流行に乗ってみました。俺はマンゴーよりやっぱオッパイが好きだがな。」
てんちょの一言にほとんどの者が首を傾げるが、隆太にはその意が分かり、くだらないと呆れる。しかし、てんちょはそのまま下品な笑みを浮かべ
「満月はマンゴーが好きか。なかなか大人だなぁ~。やっぱあれか?イチゴのが食べたいのか?」と続け、満月の顔を怒りと恥ずかしさで赤く染める。そこで妻であるうらんは夫のくだらぬ冗談に気付き軽蔑の眼差しを向け
「広、最低。」
と吐き捨てる。てんちょも名前を呼び捨てにされると言う事はうらんが本気で怒っているのは知っていたので、うつ向きつつ、口を閉じた。しかし、更に茶かすのは、この手のくだらぬ話には目がないしおんだ。
「満月ちゃんたら、そんな顔を赤くして、何想像したのかなぁ?」

ここでとりあえず没。あと、黄色はいらない子交じりでプリキュアのルミナスたんをネタにして
「でも結局白×黒でしょ。」とかいうのも入れたかったんだけど入れ忘れてた。

今週の分はまだ書いてない。ていうか考えてすらない。


新風舎~行ってきたよ編 [文書き]


秋見さんのまねっこまねっこ。

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新風舎賞その後 [文書き]

前回あらすじ
第25回新風舎賞落選→批評届く→プラン届く

今回、携帯の方に電話が入ってました。とれなかったので留守電が入っていたのですが、「あ、こりゃ連絡しなくちゃいけんな」と思い、メールで自分の思いを送信しました。
単刀直入に言えば「感想は聞きたいが、自費出版は絶対無理。てかやらねぇぞ。」てな事を。
あと、今まで連絡しなくてすみません~;;本当にそれ;;

メール返信すると、それでもいいから一度お話を~いつ頃~と着たのでお電話させていただきました。
プロデューサーさんは女性ですごく優しく対応してくれたので嬉しかったです。さすがプロ!デューサー!(謎)
というわけで再来週頃に行く事にしました。

なにか持っていくものは?と質問すると「本にしたいなぁーと思う作品をーありましたら。」と言われΣ(゜口゜;
うーん、本か・・・。本にしたいと言われるとなかなか難しい。
ぶっちゃけるとそんなん、今まで自分が書いてきたものは全部可愛い。
でも、本にしたいもの。人様に見せるもの・・・うーん。
すこし時間があるので考えて見たいと思います。

・・・スーツとかなんかで行ったほうがいいのかな・・・?

その前に実習が・・・どうしよう・・・やばい・・・ほんと・・・

紹介した「キャラメルミルクティー」身内に大不評です。
おかしいな・・・こんなはずでは_| ̄|○


あけましておめでとうございます。 [文書き]

今年もよろしくおねがいしますっと。
さっそく初詣に行ってきました。仏像に水をかけるつもりが後ろの人たちにかぶせていたようです。
ミラクル。
・・・ごめん。
んで帰ってTV見てたら細木和子が「礼のなってない参拝は神様の怒りをかってるから、行ったら自分の首しめてんのよー」みたいなこと言っててショック。
ていうかそんな小さい事くどくどいう神様なんか別にいらないやい。とか思うのはいけないこと?
宗教って本当に難しい。

ダ・ヴィンチ文学賞に向けてせっせこやってきましたが・・・100ページいかなそうです
http://web-davinci.jp/contents/literary/index.html
_| ̄|○ノまたか!またなのか私!!!!!

なのでいっそのことU-30大賞にこれを持ってきて・・・と思いつつ、これには他の送りたかったし。
http://www.bungeisha.com/u_30/oubo_01.html
あぁ~短編ばっかり書きまくってるツケがどんどんと~;

というか勉強しないと・・・1月中旬から実習入ってくるよぅ・・・


本一冊150万 [文書き]

新風舎さんからまたお手紙が届きました。
一度会って自費出版のお話を手紙をお返ししなかったので、それについて最後の通知ぽいです。
なんか、わざわざプランも送られてきました。

○Aプラン
B6判ハードカバー(フルカラー)
モノクロ 48ページ以内
発行部数500部(内50部こっちに渡す)←自分で売り込んでってことか。
予価1176円(税込み)
印税は増刷時から。
著者負担額153万円

○Bプラン
Aより若干劣る材質
予価1050円(税込み)
著者負担額133万円。

学生の・・・いや誰しもぎょえぇええの額・・・だと思う。
でも本を出すってお金がかかるのですね~;
まぁ、払えもしませんし、そこまで自信もありませんので・・・
お断りの・・・手紙か電話か入れなきゃいけないかな~_| ̄|○
でも、やっぱりこういう商売の話してくるんだなぁ~と。
もっと作品に対しての見解とか意見が欲しいよ・・・。わがままでしょうか?
うーん・・・自費出版かぁ・・・と思わずため息をついてしまいました。

ちなみに出版企画は「不器用な恋愛をする2人を応援したくなる気持ち」
・・・へぇー・・・わざわざすんませんなぁとしか・・・いえないよ・・・。

GBA参加諦めました。ちょっとアクション物書いていたのですが、ストレスになってしまったので。
楽しくかけなきゃ小説じゃないやい・・・


上手くいくわけないコト [文書き]

11/10の小説の続きです。長いですが、もしよろしければ見てやってください。
展開が突然すぎてついていけないところがあると思いますが・・・わらってこらえて。

●レモン味の飴

 その子とは前から何度も会っていた。でも話したこともなくて、格好からなんとなく高校生なんだなぁと思い、それだけだった。

 レモン味の飴を舐める。仕事場から家への帰り道、電車から降りてすぐに鞄の中から、瓶に入った黄色のレモン味の飴を取り出す。最初に飴をくれたのは姉ちゃんだった。タバコを吸っていた姉ちゃんが急にやめたので、なぜかと聞いたら、飴のおかげだと言った。姉ちゃんがいなくなった部屋には、小さな瓶がいっぱいあって、中にはレモン味の飴がたくさん入っていた。もったいないと思って食べているうちに、なぜかそれなしでは落ち着かなくなった。
 前から少女が一人歩いてくる。タバコを吸う少女。俺は心の中でそう呼んでいた。火曜日だけすれちがう。おそらく、習い事かなんかの帰りなのだろう。彼女が誰なのか、俺には分からなかった。ただ、近所の高校の制服を着ているので高校生だということが予測できるだけだ。長めの前髪に隠されているバランスの悪い両目がなんとなく口出し無用と言っている感じがした。
 俺は月曜日から金曜日まで朝八時の電車に乗って都心の会社に行く。大手電機メーカーの新商品企画などに携わっている。やりがいがあるといえばあるが、特になんとも思わない。

「こんばんは、林田さん。」
タバコを吸う少女、田中洋子が声をかけてくる。俺も返事をする。
「今日も来るか?」
そう声をかけると彼女は俺の後ろに付いてくる。なんで彼女に声をかけたのか、なんでこんな子供の相手をしてしまうのか、俺にも分からなかった。
 お姉ちゃんは乳がんで死んだ。原因は中一の頃から吸っていたタバコだろうと、本人が笑って言っていた。もっと早く、飴に出会っておくべきだったかしらね。なんておどけてよく言ったものだ。俺は、タバコが嫌いではない。吸わないが嫌いだからじゃない。禁煙運動を起こすつもりなんてサラサラ無い。
 洋子ちゃんのまぶたは、右が一重で左は二重だ。バランスが悪いと思ったのはこのせいだと、この前初めて気付いた。
 部屋に入ると、すぐ洋子ちゃんは本を広げた。
「今日から、テスト一週間前なの。」
「へぇ、学生も大変だな。」
俺はいつものようにコンビニで買ったお弁当を開ける。蒸気が優しく俺の顔を包む。
「なんか、手伝える事ある?」
そう聞くと彼女は首を振って、本に目を落とす。
「いいから、弁当食えば?」
他に何か言おうと思ったが、腹の虫が鳴り、本能のままに夕食にありつくことにする。全部食べ終わって、空の容器から顔を上げ、ビールを取りにいこうとした時に、洋子ちゃんがタバコを吸っているのに気付いた。
「また、吸いはじめた?」
「とりあえず、空き缶早くちょうだいよ。」
灰皿代わりの空き缶を彼女が欲している事に気付き、俺は一本目のビールを一気に飲み干した。あまり酒には強くないのに・・・。
「なんか、テストって煮詰まる感じがあるでしょ?思わず吸っちゃった。」
「吸うなら、飴舐めろよ。」
洋子ちゃんは、タバコの吸殻を俺が差し出した空き缶の中に捨てて、本のページをめくった。
「なくなっちゃった。」
「え?」
「全部食べちゃった。」
洋子ちゃんは鞄の中から空っぽになった瓶を出して俺に見せた。
「それならもっと早く言えよな。」
棚の方から、茶色の飴の入った瓶を出す。
「あったなら、もっと早く言ってよぉ!」
怒りながらも、洋子ちゃんはその瓶を受け取って鞄の中に入れた。
「さてと、飴も受け取った事だし、帰る。」
俺は洋子ちゃんを見送りに玄関まで出る。
「試験、頑張れよ。」
「まかせといて!」
洋子ちゃんの後姿が見えなくなるまで、俺はボーっと家の前に立っていた。
 日曜日に同僚(といっても歳は二つ下)の広瀬卓也が部屋に来た。少しやかましい奴だが、まあ嫌いではない。
「あーれ?林田ってタバコ吸う?」
部屋に入った広瀬の開口一番はそれだった。
「吸ってない。」
「でも、この部屋、タバコの匂いするぞ?前
 はしなかったのに。あー、もしや彼女?」
お気楽能天気な広瀬だが、時々こういう油断できない一面がある。
「彼女じゃねぇよ。」
「んん?んじゃ、誰が来たんだよ。はっ、も
 しや林田!俺以外に男が!浮気者!」
シナをつくりながら、広瀬が言う。
「馬鹿か、お前。」
「俺、馬鹿だよ。」
広瀬との会話は楽しいが、少し疲れる。
「ちょっといろいろあってな。」
ごみで埋まった一角を広瀬が漁る。
「何してんだ、お前。」
と聞くと、フフンと広瀬は笑い
「浮気の証拠を探してるのよ、ダーリン。」
と身の毛もよだつ喋り方でぬかした。そんな広瀬を無視して、とりあえずなんか食えるものを探す。無かったら、コンビニだ。
 そう考えた時、急に広瀬がアー!と声を上げた。
「うるさいぞ、なんだ。」
と広瀬に文句を言うと、ある紙切れをこっちに渡してきた。紙切れには『英語単語プリント 三年七組 田中洋子』と書いてあり、英語単語がびっしりと印刷され、そこには丁寧にアンダーラインが引かれていた。
「林田・・・お前、学生さんに手ぇ出してんのか!」
そうじゃないと言おうとしたが広瀬は聞く耳をもたない。
「ロリコンか、犯罪じゃねぇか!林田、おまえそういう趣味か!美少女か!おにいちゃんか!ご主人様か!光源氏気取りか!俺にも紹介しろぉぉー!」
「お前、言ってること無茶苦茶だよ。」
これ以上隠して、あらぬ誤解を受けるのは勘弁して欲しかったから、俺は洋子ちゃんとの事を話した。
「んん、つまり林田は、洋子ちゃんに恋をしちゃったわけ?」
・・・あまり分かってもらっていないようだった。
「別に好きってわけじゃなくて。ただ、成り行き上・・・。」
「いーや、何も言うな林田!俺には分かる。それは恋だ。俺は応援するぞ、歳の差カップル、ロリコン、大いに結構!愛は地球を救う!」
広瀬は自分で勝手に納得し、うんうんと頷いている。もう、こいつは止められないと気付いたので、それ以上口を出すのは止めた。
 俺が恋をしてるだと?冗談じゃない。

「そうそう、プリント忘れてたの。良かったぁ、これ明日の範囲なんだ。一夜漬けで覚えて、何とかセーフってとこ。」
例のプリントを渡すと、洋子ちゃんは必死でそれを覚えようとしていた。俺は弁当を出して、ビールの缶を開けた。洋子ちゃんは、今日はタバコを吸わないようだ。
 広瀬は、来週の火曜日来ると言った。今週にでも来たいと言っていたが、洋子ちゃんがテスト中だからと諦めさせた。とりあえず、広瀬の事を洋子ちゃんに話したいのだが、テストの事で精一杯のようで、なかなか話し掛けられない。
「・・・洋子ちゃん。」
「ん?」
返事はしたが、目線はプリントに向けられている。
「もう帰れば。」
そう言うと、驚いたようにこっちを見た。
「邪魔?」
「いや、どちらかというと俺が邪魔だろ?」
「邪魔じゃない。」
そうはっきりと言われると俺も困る。
「こんな所でテスト勉強するより、家でした方がはかどらないか?」
「はかどんないよ。だって、家は弟たちがいてうるさいんだもん。」
弟とは初耳である。
「そう。」
と引き下がってしまった。結局、広瀬の事は来週まで話せなそうだ。

「え?林田さんの同僚?」
結局、話せたのはテストが終わってから初めての火曜日。広瀬が来た当日の事だった。
「じゃあ、私行かない方がいいですね。」
来て欲しくないような来て欲しいような微妙なところだ。しかし、広瀬に会わせても、ろくな事はないと思い、今日は帰ってもらおうとしたその時、
「おーい、林田ぁー!」
後ろから広瀬の声が聞こえる。この男だけはどうしようもない。
「待ちきれんから来た。」
「来るな!家の鍵閉めて来たのかよ!」
「あ。」
やっぱりと言ったところだ。
「あ、あの林田さん、私、帰ります。」
クルリと方向転換した洋子ちゃんの肩に広瀬が手を置く。
「まあまあ、そんなに急がなくてもいいじゃん。」
「え、えぇ?」
広瀬のなれなれしすぎる態度に、さすがの洋子ちゃんも戸惑っているようだ。
「広瀬、彼女は一応高校生なんだからな。」
一応、注意はしてみるが、広瀬に通じないのは経験上よく分かっている。
「いいじゃん、別に。ほら、林田。家に鍵かけて来ないと泥棒に入られちゃうぞ。」
確かに家は心配だ。広瀬が洋子ちゃんを今、離す事は無いだろう。俺は洋子ちゃんに目で詫びを入れて、とりあえず家に急いだ。泥棒には入られていないようだった。もっとも入られたとしても、盗むような物はないだろうが。全速力で走ったせいで疲れた。冷蔵庫からビールを出して、少しづつ飲む。苦味が心地よい。俺が半ばやけっぱちで三本目のビールを空けた時にやっと広瀬と洋子ちゃんがやってきた。
「やぁ、遅くなってすまん。」
広瀬はニコニコ笑って、勝手に冷蔵庫を開けて、ビールを取る。
「洋子ちゃんも、どう?なーんちゃって。」
「遠慮します。それより、林田さん!もう、三本も空けて!」
洋子ちゃんが空き缶を拾う。
「なんか嫌な事でもあったんじゃない?」
お前だよ、お前!と広瀬に突っ込みたかったが、どうやらそんな気力も湧かないらしい。頭がクラクラする。広瀬はニコニコと洋子ちゃんに話し続ける。
「いやぁ、由希と洋子ちゃんがお友達なんてなぁ。世界は狭いねぇ。これも運命?なーんてね!ところでさぁ、由希と同じ学校なら、もしかして、もうすぐ文化祭?」
「はい、二週間後の二十四日に文化祭がありますよ。よかったら来てくださいね。」
「行く行く、絶対行くよ!」
二十四日といえば、火曜日、平日だ。社会人がそう簡単に行けるわけないだろ。と広瀬に言ってやりたい。洋子ちゃんも社交辞令で誘ったのだろう。
「火曜日かぁ。本当に、洋子ちゃんと林田、火曜日に呪われてんのか?運命の火曜日?なんちゃってな。」
確かに、また火曜日だなんて。洋子ちゃんと俺は、よっぽど火曜日に好かれている。
「じゃあ、そろそろ帰ります。」
洋子ちゃんが鞄を持って玄関に行く。広瀬はもう行くのぉとか何とか駄々こねてたが、蹴り倒してやった。
「ごめんな、今日。」
俺が謝ると、洋子ちゃんは首を振った。
「いいよ。それより、林田さん、酒臭い。」
久しぶりに洋子ちゃんの毒舌が聞けて、怒るどころか嬉しかった。

 いつも通り、洋子ちゃんとすれ違うはずの道を歩いてたら、洋子ちゃんが電灯の下に立っていた。いつもは、ちょうどすれ違うくらいなのに。すこし、遅れたのかな?と時計を見たが、いつも何分に過ぎるかなんて気にしないから、遅れてるのか分からなかった。
「ごめん、遅れた?」
洋子ちゃんは首を振る。
「今日は塾には行かなかった。文化祭の用意で結構遅くなっちゃったから休んだの。」
そっか。と返事をして、いつも通り、自分の家へと歩き出す。洋子ちゃんもいつも通り、俺の後ろを歩いた。
「林田さん、今日は気持ち悪いくらいの満月じゃない?」
そう言われて上を見ると、確かに気持ち悪いくらい大きくて、黄色くて、明るい満月だった。
「見られてるようで落ち着かない。」
そう言うと、洋子ちゃんは
「広瀬さんに見られてるんじゃない?」
とクスリと笑った。
 部屋に着いて、鍵を開けて、俺が一番先に入った。冷蔵庫からビールを取って、いつも洋子ちゃんがいる窓の方を見て、そこに洋子ちゃんがいなかったのでビックリした。玄関のほうを見ると、ドアが開いていて、そこに洋子ちゃんは直立していた。
「入らないの?」
そう聞くと、洋子ちゃんは首を振る。
「だって私、もうタバコ吸わないもん。」
これまでは、タバコを吸わない時でも家に入ったじゃないか。と言いたかった。
「林田さんの禁煙飴のおかげで、健康になれました。ありがとね。」
洋子ちゃんはニッコリと笑う。俺はビールを持ったまま、洋子ちゃんの前に立った。
「さよならってことか?」
洋子ちゃんは頷く。
「これ以上、よく分からない人といるのも危険かなって。」
酷い言い方だと思わず笑ってしまう。笑ってしまうのは、それだけじゃないけど。
「今までありがとう。」
すこしも笑顔から表情を変えない洋子ちゃんに少し苛立ちを感じる。
「俺の事、嫌いってわけか。」
「嫌いってわけじゃない。ただ、信用できない。」
「いつからだ。」
洋子ちゃんは、肩をすくめ首をかしげる。
「最初からでしょ?」
「最初からか。」
「バイバイ。」
彼女の体が一歩後ろに下がり、俺に背を向けた。ポケットの中には、袋に包まれた飴が一つ。
「洋子ちゃん。」
振り返った彼女にそれを投げてよこす。
「コーヒー牛乳飴?」
彼女の言うとおり、それは市販のコーヒー牛乳飴だ。
「なぁ、洋子ちゃん。最後のお願いだから。それ食ってみてよ。」
一瞬、洋子ちゃんは眉をしかめたが、やがて袋を開け、飴を口に放り込んだ。
「なぁ、どっかで食った飴じゃないか?」
最初は不思議そうな顔をしていた洋子ちゃんだが、だんだん一重と二重のまぶたが見開かれる。
「それさ、洋子ちゃんにあげてた禁煙飴。禁煙飴って言うのは嘘で本当はただの飴だったんだ。騙してごめん。信じてくれてありがとう。」
見る見るうちに泣き顔に変わっていく洋子ちゃんの顔を見るのが辛くて、ドアのノブに手をかけた。
「バイバイ、好きだったよ。」
ガチャンとドアの閉まる音がした。今気付いた。俺は洋子ちゃんの事をいつのまにか好きだったんだ。

 カタカタとキーボードの音が響く。それを破るように正午を知らせる鐘の音が鳴る。
「作業やめぇ。各自きりのいい所で休め。」
上司の声が聞こえ、俺はディスプレイから目を離した。広瀬の席には誰もいない。あいつは本当に文化祭に行ったようだ。まぁ、もう俺には関係ない。
 夜の道を歩く。広瀬の分まで仕事が回ってきて、今日は疲れた。早く家に帰って眠ろうと急いでいた。気配を感じて、ふっと顔をあげる。
「・・・。」
目の前には、いつもの火曜日と同じ。制服姿でタバコを吸った洋子ちゃん。俺は驚いて彼女に駆け寄る。
「洋子ちゃん、なんでまたタバコ吸ってんだよ?」
「林田さんには関係ないでしょ。」
いつものようにそっけない洋子ちゃん。
「んで、喫煙場所は提供してくれるの?」
「受験生がこんなことしてて良いのか?」
洋子ちゃんは、タバコを足元に落として、踏む。
「林田さん、某有名大学を出たって、広瀬さんから聞いたんですけど、本当ですか?」
「一応、本当だが・・・まさか・・・」
「お受験勉強、ご指導宜しくお願いしていいかしら?」
むちゃくちゃな敬語を使われて、頭がクラクラする。
「落ちても知らないぞ。それに俺は一浪して入ったんだ。」
「そしたら、責任とってくれます?好きなんでしょ。」
そう笑う洋子ちゃんを殴りたいのか抱きしめたいのか自分でも分からなくなってしまう。

 今の若者どもに人生そう簡単に上手くいくわけないと教えてやりたい。俺を含めて。


上手くいくわけないコト [文書き]

昨日言ってた投稿作品です。べたべたな恋愛小説です。
2回にわけてぺたりんこしておきます。長いです。
でも展開が急です。それも敗因。
なんか空白が最近うまく空いていません。ブログの方がおかしいのか、うちのPCがおかしいのか・・・

「上手くいくわけないコト」

○タバコ

 その人とは、前から何度も会っていた。でも話したこともなくて、格好からなんとなく社会人なんだなぁと思ってそれだけだった。

 タバコを吸う。塾から家への帰り道、電車から降りてすぐにポケットの中からパッケージが可愛いから、という理由で買ったタバコのふたを開ける。タバコを吸うのはこれが初めてじゃないけれど、家の外で吸うのは初めてだ。しかも、制服で。(私は田中洋子。ついこの前、高二から高三に上がったばかりだ)百円ライターで火をつける。最初は、ぼんやりとキラキラ光る火と小さく浮き上がる煙を見つめる。只それだけが好きなのだ。決してタバコを吸うコトが好きなのではない。でも、もったいない気がして、私はそれを口にくわえた。
 前から男性が一人歩いてくる。火曜日の男。私は心の中でそう呼んでいる。おそらく、彼の帰り道と私の帰り道が重なっているだけで、彼はこの道を毎日通り、勤め先に行っているのだろう。彼が誰なのか、私には分からない。ただ、スーツを着ているから社会人なのかな、と思っているだけだ。メガネの奥にあるつり目がなんとなく曲がったことは許さないようなそんな感じがする。タバコを吸った私を睨むように見るその目から私は視線をそらした。
 私は毎週火曜日、電車に乗って塾に行く。大学受験のためだ。本当は一週間に五日間通わなければいけないけど、私はどうも行く気がしなかった。塾の講師には、慣れたらもう少し日にちを増やしてね。と言われているけど、増やす気なんてサラサラない。帰りはいつも十時過ぎになるから嫌なのだ。
 私も彼も何も言わず、すれ違った。
 あの日は火曜日だったけど、休日で学校は休みだった。(なんで休日だったのかは忘れちゃったけど)私は私服で塾に行った。いつもは午後七時から講義が始まるけど、その日は午前十時から講義が始まった。
 今日はさすがに会わないだろうと思った。火曜日の男。そう思うとなぜか会いたくなるものだ。その日の帰り、まだ午後一時を回った頃で周囲には結構人がいた。これだけいれば、知り合いがいても分からないだろう。と思ってポケットの中に入っているタバコを取り出した。
「田中!」
自分の名前が呼ばれてビクリと体が震えて、ライターとタバコを落としてしまった。聞き覚えのある声で私は嫌な予感がしたが、振り返った。
「・・・先生。」
私の担任で教育指導も務めている大原先生がそこにいた。非常に厳しい先生だと評判で、私の友達(成田由希。タバコを吸ったのは彼女の影響もある)も大原先生の前では、滅多な事はしないのだ。私は慌てて、タバコを拾い上げたが隠せるはずがない。
「田中、その手にあるのは何だ!」
「・・・タバコです。」
まずい。まさか大原先生に見つかるとは思ってもみなかった。これまで掃除とかなんとか嫌がらずにやり遂げ、成績は多少問題だが、真面目な生徒で通してきた私。それがこんな所で、しかもこんな時期に、こんな事がばれてしまうなんて・・・。焦った。物凄く焦った。その時、私は誰かに肩を叩かれた。
「お、待たせたな。」
聞き覚えのない声で誰だか分からず、振り返ってみると、なんと火曜日の男だった。
「え、あ・・・うん。」
「田中、この人は?」
大原が不信そうに男を見つめる。彼の格好はいつものスーツ姿ではなく、黒いシャツに結構着たおしていそうなジーンズ姿だった。
「はじめまして、私はこいつの親戚です。」
また肩をポンッと叩かれた。
「親戚?」
私は、混乱した頭を何とかフル稼働してこの危機的状況をどう打破すべきか考えた末に、どうやら助けてくれるらしいこの名前もよく知らない火曜日の男の話に合わせようと決めた。
「先生、この人、私の従兄弟なんです。あのこちら私の担任の先生。」
もう何がなんやら自分でもよく分からないがそうやって紹介すると、彼は頭を下げ
「いつもお世話になっています。あの、こいつが持ってたタバコは俺ので、少し持ってて貰ったんですよ。誤解させてしまったようですみません。」
と先生に微笑んで見せた。
「はあ。」
先生は、やはり不信そうにこちらを見ていたが、彼につられるようにニッコリと笑った。
「まぁ、田中のような真面目な生徒がタバコを吸うはずがないですよね。貴重な休日を邪魔して申し訳ございません。」
「いえ、こちらこそお手数おかけしまして。」
男がまた先生に頭を下げた。私も真似して頭を下げ、先生に謝った。
 先生が見えなくなったのを確認して、私はフゥとため息をついた。
「助かりました。ありがとうございます。」
そう言って見上げた彼の顔には今まで浮かべていた愛想笑いが消えて、仏頂面になっていた。
「いつも吸ってる子だろ。いつも火曜日にすれ違う。」
彼も私のことを覚えていたようだ。
「はい、そうですけど、なにか?」
「まだ高校生だろ?よく吸えるなぁ。」
そう飽きれた様に呟く男はなんか思っていたより、軽い人だなぁと思った。タバコを吸う学生なんかホントに許せないとか、そんな感じがしたのに、わざわざかばってくれた。それに、嘘も上手そうだ。
「別に関係ないですよね。じゃあ、ありがとうございました。」
これ以上関わっても無駄そうだから、私は彼に背を向けたが、また肩を叩かれた。
「タバコは?これから歩いて吸うの?」
「吸う気なくなりましたよ。今日はなし。」
「うちで吸ってくか?」
頭の中でサイレンが鳴った。この人、実はなんか見返りを求めてんじゃないの?だとしたら、ヤバイ。
「何、考えてんですか?」
そう聞くと
「はい?」
彼は首をかしげ、しばらくして、あぁと手を叩いた。
「大丈夫、俺、そういうのじゃなくて。ま、ガキには興味ないよ。」
ガキ。そう言われるとすこしムッとする。私だってもう立派な女なのに。
「私だって、おじさんには興味ないよ。」
仕返しにそう言ってやると、男は乾いた笑いを喉で響かせ
「まだ二十代だ。」
と主張し、ため息をついた。
「・・・せっかく、親切に喫煙所を設けてやるってんのに。そんなに不審がるならもういいよ。」
そう言われると、急にタバコが吸いたくなる。通学路でもあるこの道でタバコを吸うのも、家で吸うのも、リスクが高いのだ。それでも、体はタールやニコチンを求めてる。
「何もしない?」
「不審に思うなら、もう関わんなよ。」

 結局、私はこの男についてく事になる。いつも彼とすれ違う道の近くに古めの木造二階建てのアパートが建っていた。彼の部屋は二○六。和室六帖でトイレは共同、風呂は無かった。(と独り言のように彼が話す)
「貧乏?」
鍵を開けている男に聞くと、彼はじろりとこっちを見た。
「家に金をかける必要はないだろ?」
じゃあ、一体何に金をかけるのか聞きたかった。表札には『林田』と書いてあった。
「林田・・・なんなの?」
ドアが開いて、彼は中に入り、窓を開けた。
「広和。君は、田中何?」
名乗るのは危険かと思ったが、もうこの男の部屋に入っている。それだけで危険は冒したので、それくらい良いかと思って名乗った。
「洋子ちゃんか。ふーん。」
「その『ちゃん』って言うのなんかエロくさい。」
林田さんは眉をしかめる。
「そうか?そう聞こえる方がエロいんじゃねぇか?」
「そう?なんかサラリとちゃん付けするほうがエロいよ。」
「どうだっていいよ。」
彼はそうかわして、冷蔵庫から缶ビールを取り出して、一気に飲み干し、私に空き缶を手渡した。
「灰皿代わりに使え。俺はタバコを吸わないから。」
私はそれを受け取り、ポケットからタバコを取り出し、気付いた。
「あ!ライターが無い!」
「へ?」
そういえば、林田さんが渡してくれたのはタバコだけでライターは落としたままだった。
「ねぇ、ライターない?」
「タバコは吸わないってば。」
仕方ないなぁ、とため息をつき、彼は引き出しをゴソゴソと漁り、何かを取り出して私に投げた。
「ほら。」
「何これ。」
「着火マン。」
全体に赤色で、スイッチを押すと火が出た。
「かっこわりー。」
「使えるからいいだろ。」
本当に彼はライターを持っていないらしく、私は諦めて、着火マンで火をつけた。いつもの味が口に広がる。
「はぁ。」
少し落ち着く。林田さんは窓の外を見て、ボーっとしていた。
「タバコ嫌い?」
私が声をかけても、彼はこっちを向かない。
「嫌いって訳じゃない。好きでもない。あ、そこの瓶とってくれ。」
彼の指の指した先には、小さな黄色い丸い物体がたくさん入った、手の平ぐらいの瓶があった。
「なにこれ?」
「レモン味の飴。」
彼は恥かしがる事も無く言い切ると、瓶の蓋を取り、二、三個同時に飴を口に入れた。
「洋子ちゃんもいる?」
私はタバコを吸っていたから断った。
「タバコより、こっちの方が上手いじゃないか。」
彼は、飴を舐めながら本当に幸せそうに笑った。
「だって、太るじゃん。」
「俺はこれ一日三十個くらい食べるけど、太らんよ。」
確かに彼の体型はどちらかと言うとスマートだが、おそらくそれは太らない体質だからだろう。一日三十個は絶対太る。
「私は太るの!」
「太って結構。今が一番太る時期だろう?」
少しは遠慮して欲しいと思った。
「関係ないじゃん。」
私は、タバコを空き缶の中に入れた。
「あのさ、なんで私に喫煙場所も設けてくれたわけ?」
「あぁ?うーん、おまえがさ、俺のお姉ちゃんに似てんだよ。」
「林田さんのお姉ちゃん?」
「お前みたいに、タバコ吸ってた。」
「ふーん。」
家の前を選挙カーが通っていく。(○○をよろしくおねがいします。いつも、うるさいという印象しか残らない)
「タバコやめねぇのか?」
「しばらくはね。」
私は吸殻の入った空き缶をゴミ箱に入れる。
「体に悪い。俺の姉ちゃんだって、五年前乳がんで死んだ。」
バイクのエンジン音が近くなって、一回止まって、また遠くなった。たぶん、新聞が来たのだと思う。
「あのさ、私思うんだ。」
林田さんは、また飴に手を伸ばす。
「タバコ吸うのと、排気ガス吸うのと、どっちが長生きできるかなって。」
ガリリッと音がする。どうやら飴を噛み砕いたようだ。
「あのなぁ、どっちも吸わない方が長生きできるに決まってんだろう。」
林田さんが飴をガリガリと砕きながらあっけらかんと答える。なんか拍子抜けした。
「答えになってない!」
「んな事気にする方が変なんだ。」
「帰る!」
私は、そのまま林田さんを見ずにドアを開け、そのまま家へ帰った。


 
 それから一週間後、ゴールデンウィーク明けの火曜日、私は再び林田さんと会った。塾の後、いつもの帰り道を通ったら、そこにはいつものようにスーツ姿の林田さんがいたのだ。私が頭を下げると、林田さんも軽く会釈した。
「タバコはもう吸った?」
林田さんが聞くので、私は首を横に振った。
「今日は吸いに来る?もういい?」
ライターは新しく自動販売機で買った。私は林田さんに付いて行った。

「本当に来るとは思わなかった。」
林田さんはコンビニの袋から湯気の出たお弁当を取り出しながら言った。
「今からご飯?」
「あぁ、いつもこんくらいに飯を食う。」
お弁当は、ご飯に梅干、鮭にちょっとした炒め物が付いている質素なものだった。
「洋子ちゃん、ご飯は?」
私はタバコを取り出し、火をつけようとするが、林田さんの静止の声で腕を下ろす。
「窓開けるから、そっちで食ってくれない?飯を食ってる時だけは、タバコの匂い嗅ぐのは嫌なんだ。」
そう言うのも、もっともだと思い、私は窓際に寄って、改めてタバコに火をつけた。
「悪いね。」
「いえ、吸わして貰ってる身だし。」
林田さんはニコリと笑って、お弁当を食べ始めた。ほのかにお弁当のいい匂いがしたけれど、私はタバコの煙でそれをかき消した。こんなにも飢えてるのに何故タバコを優先してしまうのか、私には分からない。多分、中毒になってきてるのだろう。
 ふと、灰皿が無いのに気付き、林田さんに声をかける。彼もちょうど弁当を食べ終えたところだった。
「あぁ、そうだった。灰皿か。あ、弁当の容器が空いたから、ココに入れろよ。」
プラスチック製の赤い容器に私はタバコを押し付けた。
「このゴールデンウィーク、どこかでかけたかい?」
冷蔵庫の中から缶ビールを三本取り出しながら、林田さんが言った。
「いえ、受験生だし。親がどこにも連れてってくんなくて。」
あぁ、と林田さんが相槌を打つ。
「んじゃ、ゴールデンウィーク中は勉強三昧か。」
ゴクンとビールを飲んだ林田さんは、大人の男の人って感じがした。
「そういうわけでもないよ。勉強するふりして、マンガ読んだりしてた。」
林田さんは肩を震わせて、クックックと笑った。
「俺もそうだったよ。でも、そんな事してたら、絶対後悔するぜ?」
「余計なお世話です!」
分かってはいるけど、やれないのだ。将来の夢に近づいているはずなのに、近づけば近づくほど、夢から遠ざかっている気がする。そう言うと林田さんは
「現実逃避だ。」
と言って、またクックックと笑った。
「俺はな、休みに実家に帰ったよ。」
林田さんの頬が少し赤くなっている気。それに前より上機嫌だ。いつのまにか、ビールの缶は二本目が空けられていた。
「実家って、どこにあるの?」
「岡山だよ。姉ちゃんの墓もある。」
そう言った途端、彼は黙り込み、三本目のビールも飲み干してしまった。
「なぁ洋子ちゃん。やっぱタバコは駄目だ。お姉ちゃんには婚約者がいてな、俺の親友の松田って奴なんだよ。あいつは、もう他に良い人を見つけて結婚しちまった。仕方ねぇ。俺も姉ちゃんも責められん。歳もまだ若いし、姉ちゃんが死んでから、もう五年だ。あいつは墓参りにも来てくれる。ただ、辛いんだよ。奥さんと一緒に墓参り来て、そん時のあいつの顔が辛いんだよ。」
林田さんは、どうやら缶ビール三本で酔う人らしい。なら飲まなきゃ良いのにと思ってしまった。そんな私の気持ちも知らず、彼はまだベラベラと喋る。
「なぁ、洋子ちゃん。本当に、タバコはやめた方が良いよ。健康なうちにさ。死んだら悲しむ人がいるだろうに。なぁ、俺は松田の奥さんを見て、こう思っちゃったんだ。あの女が姉ちゃんだったら、俺はどんなに幸せかって。あぁ、最低だ。本当にタバコはやめろよ。」
「へ、は・・・うん」
突然、林田さんがこっちを見てきたので、私は思わず返事をする。
「でも、もうなかなか止められないんだよ。そう簡単に止めろったって。」
私を見ている林田さんの目が据わってる。これは、危険だと思った。
「チッ。しょーがねぇーなー。禁煙飴とか何とかあるだろ?アレでも使って止めろ。」
「林田さんって、飴が本当に好きだね。」
「ごまかすなっての。俺は本気だぞぉー。」
酔っ払いを相手にしても損するだけだと、父の例で知っているので、とりあえず相槌だけは打つ。
「あー、もう遅いから、私帰るよ!」
絡んでくる林田さんを無理やり撥ね退け、私はアパートから出た。
「タバコ!やめるようにしろよ!」
酔っ払いの声が追いかけてくる。
「なにやってんだろ、私。」
思わず、溜息が出た。

「ホントに何やってんの、あんた。」
私の友人、成田由希が冷めた目で私を見る。
「あんたよりマシだよ。」
はっきり言って、由希の方が危ない橋を渡っていると思う。私に喫煙を進めたのは由希だし、彼氏の数が最大五人だったのも由希だ。
「昔の事でしょ?今は真面目に勉強ひとずじだよ。」
由希にも将来の目標とやらが見つかったらしく、なにやら猛勉強している。
「別に林田さんは、悪い人ではないと思うんだ。」
「あーまい!洋子は甘い!いい、男は狼、ケダモノなのよ!油断したら、ペロリと食われちゃうんだから。」
経験者は語る・・・というべきか。でも、由希の場合は男は試食のような気がする。(ちょっと食べるだけ。美味しいならそこでGet)
「今日は行かない方が良い?」
「良い!三回目は危険よぉ!やめなさい!」
心配して忠告してくれているのはありがたいけど、由希の場合、説得力が無かった。(そうと分かっているけど、やはり相談してしまう)

 帰り道、やっぱり林田さんに会って、そのまま林田さんの家に行ってしまった。(由希ごめん)
「いやあ、先週はビール二本飲んだとこぐらいで記憶が途切れてんだけど、俺何か変な事言ってたか?」
うちの父は酔っ払った時の事は全く覚えていない。林田さんもそうだったみたいで、まともに相手をしなくて良かったと思う。
「林田さんって、シスコンだよね。」
「はぁ?俺、何言ってた?」
顔を赤くした林田さんはなんだかちょっとだけ可愛かった。
 私は窓を開けてタバコに火をつけ、林田さんはコンビニの袋から弁当を出して、割り箸を割った。私は煙を一回肺に吸い込んでから、口を開いた。
「友達に由希って子がいるんだけどね、その子、ちょっと進んでる子でさ。」
ふんふんと頷きながら、林田さんは冷蔵庫からビールを取る。
「初Hはね、中一の時に援交相手とで、一万円だって。」
「そんなもんなのか。」
林田さんのこの言葉が、年齢を指したものなのか、値段を指したものなのか私には分からなかった。
「私はその子に勧められて、タバコ吸い始めたの。」
ゴクゴクとビールを飲み干した林田さんは、大きく息を吐く。
「でもその子はね、もう知らない人とは会ってSEXしないし、タバコもやめてるの。なんかずるくない?」
林田さんは何も言わず、海苔の乗ったご飯を食べる。
「置いてかれちゃった。」
「灰、落ちてるぞ。」
弁当を食べるのに使われていた箸で指された先には、短くなって灰を落とすタバコがあった。
「あ!ご、ごめん!」
手渡された空き缶にタバコを捨てて、畳の上に落ちた灰を取ろうとする。
「元からボロイからいいけど。それじゃあ灰は取れないよ。そこに塩があるから、それ撒け。」
「はい?」
「塩を灰が落ちた所に撒くんだ。」
なんでか知らないけど、とりあえず言われたとおりにコンロの側にある塩を取って、灰の落ちた所にふりかけた。
「上からトントンって叩いた後、掃除機でそこ吸え。」
「えー。それで大丈夫なの?」
「やってみろよ。」
言われた通りにやってみると、確かに綺麗に灰が取れる。
「すごーい。」
「これくらい、覚えとけよ。」
林田さんは、弁当の容器と空き缶をゴミ箱に捨てた。
「あ、もう十一時じゃん!帰るね!」
鞄を取って、扉に手をかける。
「洋子ちゃん!」
呼ばれて振り返ると、手の平に瓶を乗せられた。中には茶色の丸いものがたくさん入っている。
「何これ?」
「禁煙飴。コーヒー味で結構いける。これでタバコ止めような。」
覚えていたのか、と驚いた。酔っている時に言っていたから。私はろくに礼も言わずにそ
のまま出て行った。
 次の日、この事を由希に話したら、
「覚せい剤か媚薬なんじゃない?」
と一つ食べられた。

次の週の火曜日も私は林田さんのうちにいた。
「タバコは吸わないのか?」
窓を開けたまま、ポケットの中からタバコを出さずに、ボーっとしている私に林田さんが声をかけた。
「いまいち、吸いたくないの。」
ニカッと林田さんが笑う。
「お、飴の効果が出てるみたいだな。」
その顔が少し憎らしくて、私は林田さんが飲みかけていた缶ビールを全部飲み干してやった。
「んじゃ、来なくても良かったのに。」
林田さんがおつまみのスナックを一袋渡してくれた。
「これから吸いたくなるかもしれないよ?」
そう言いながら、私はスナックをザラザラと口に入れる。
「それなのに来るってことは・・・洋子ちゃん、俺の事、好きだったりしてな。」
メガネの奥の目が三日月のように山なりに細くなる。本当に憎らしい顔に見えてきた。
「林田さん、お父さんみたいで好きよぉ。」
皮肉でそう言ってやったら、林田さんは肩を震わして、クックックと笑った。
「俺はまだ二十代だっての。」
「そう見えないよ。老けてんじゃない。白髪とかもありそう。」
意地悪で言うと、林田さんは少し怒って、
「白髪はまだねぇよ!」
とわざわざ頭をこっちに向けた。
「まぁ、なんだ。洋子ちゃんがエレクトラ・コンプレックスの持ち主だってのはよく分かったよ。まだまだ子供だねぇ。」
子供と言われたことにむかついたが、エレクト・・・なんとかっての意味が分からないから聞いてみた。
「ファザコン・・・というか、ほら、小さい女の子なんて周りに男って言ったらまず父親しかいねぇだろ?んで、お父さんと結婚するとか言い出す。とにかく、女の子が父親との間に関係を持とうとする感情をエレクトラ・コンプレックスっていうんだ。」
最初は感心して聞いていたが、だんだん林田さんの言いたい事が分かってきた。
「私は子供でもないし、ファザコンでもないし、ましてや林田さんとの間に関係を持とうなんて思った事も無いわよ!」
林田さんは、スナックをザラザラと口に入れて、それをビールで流し込んだ後、クックックと笑って
「冗談だよ、そう怒るな。」
言った。その様子がなんだか幼く見えたので
「林田さんみたいな大人の事を、アダルト・チルドレンっていうんだよ。」
と言い返してやった。そしたら、また林田さんが笑う。
「完璧な大人なんて存在しないんだよ。」
 私は、恋なんてしてないし、林田さんを信用してない。自分にそう言い聞かせた。

つづく


第25回新風舎出版賞 [文書き]

さて、でっかい郵便が届きました。
まだHPでは発表されていないようですか新風舎出版賞の結果が出たようです。

・・・予想通り駄目でしたぁうぁううう_| ̄|○
2次審査まで受かっていたので、その後にまだ審査があったのか、はたまた最終選考で落とされたのかはっきりしませんが・・・。
自信作であっただけにやっぱりショックです。

入賞作品の出版権は主催者に帰属とのことで入賞作品以外はおそらくこちらに色々な権利があると思いますので、またブログにでも掲載させていただきます。
というかHPにも改変前の作品は載っているのですが・・・

批評も届きました。色々褒め言葉が並べられてます。
でも・・・じゃあどこが悪くて落とされたのかと言う事が書いてありません。
ここが足りないよとか言ってくださる方がこれからの参考になるのにな~。

さて、共同出版のお話がしたいということで、いつ頃に来れるかなどの申し込み用紙みたいなものが入ってました。
ただ前々から言ってましたとおり共同出版は無理なので、そのお話をすることは出来ません。
・・・でもどこが良いとか悪いとか、それを生で指摘してもらいたいなぁとは思ってます。
やっぱりそれだけはご迷惑なのでしょうか?
お手紙出すの、少し考え中。

何はともあれ、世の中そううまくいくわけがない。
頑張れ、俺!頑張れ物書きのみなさ~ん!!


女性による女性のための女性のための [文書き]

R18文学賞
http://www.shinchosha.co.jp/r18/

今日締め切りでした。正直諦めてた。
だってね、なかなか規定のページ数までいかないのよ。
もう昨日夜必死で書いてさ、あぁ、もう明日に回そう~
ってさっきまで書いてたわけさ。もう水増し?そう水増し。文字の水増し。
キャラを一人追加してさ、もう水増し水増ししてたわけよ。
あぁ~あと、原稿用紙6ページ分足りねぇよ!!ってさ。
50枚分いかねぇよ!!ってさ。

まぁ、なんとかぎりいったわけよ。ヤッター俺!キタコレwwwだよ。
やっと終わって応募規定確認しに言ったら30~50枚までだった。
_| ̄|○lllオレノバカン

てかそんな心がまえでいいのかよ!!本当に馬鹿だ私!!!!

さて、これで今投稿している賞が2つになりました。
新風舎のほうはまだ連絡がありません。
こりゃ11月中旬の賞発表までワクテカで待って良いんじゃないのぉ~w
なんて調子に乗っててすみません。三万円欲しいです。できれば百万欲しいです。
いや、まぁ・・・無理だと思うけどさ。いや・・・本当・・・ごめんなさい。

さてその2つとも本名で出しています。いや、PNね「弥生鈴音」ね・・・
なんか同人臭漂うね・・・と思って・・・_| ̄|○

ところで共通テーマのところにある「GBA2005ノベル」ってなに?
げーむぼーいあどばんす?


落ち込んだりもしたけれど [文書き]

私はこの町が好きです。と。
しかし「魔女の宅急便」いいですね~w久しぶりに見たら小さい頃とは違う見方が出来た。
トンボに恋心を抱いて動揺したから魔法は薄れちゃったのかな?
初めてそんな風に考えて、また違う面白さを見つけました。
魔女宅最高!!だいすき~www


サボテンが地味に育ってます。もう3年位かな・・・飼いはじめてw
なんか微妙に右曲がりのサボテンたん。
こまめに向きを変えてあげないとやっぱだめですね~。
あ、今日はずっと友達から借りたPS2「機動戦士ガンダム1年戦争」やりました。
うーん、なかなかなれない。でも噂ほどおもしろくないってわけではないです。
今は「ジャブローに散る!(後)」で詰まってます。こっちが散ってる。
シャアが強い。シャア倒したけど、その後のザクにやられるというお粗末さ。
あぁ~坊やだからいけないんですかシャア大佐ぁ?

えと、あの過去の日記に書いてあった新風社出版賞ですけど、今日二次選考通過のお手紙いただきました。どもです。
しかし、これ本当に何次まであるの~?そして落ちたときもお手紙いただけるのかしら?
こうちょびちょびされると逆に怖いぜ・・・
あぁ・・・早く結果発表してくださいよ・・・落ちるにしてもさ。


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